| 掲載日:2008年01月30日 |
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| 炭坑を支えた「もつ鍋」くん、全国区に広がる! | |||||||||||||||||||
さーて、「ナベ奉行」のシーズン2も、早や4回目。暖冬と思われていた今年の冬は予想に反し、ここ20年で一番の寒さだという。こいつは食品業界にとっては有難い話で――今まで火鍋にカレー鍋、チーズフォンデュと、ちょっくらスタンダードな鍋から外れたものを取り上げてきたのも、”暖まる鍋”ということを主眼においてきたからさね。そのことを裏付けるってワケじゃないが、どこかのサイトで行われた”暖まる鍋の人気投票”では堂々、チーズフォンデュが1位だったそうだ。また、火鍋とカレー鍋も上位に食い込んでいたわけだから、このイダテンのゲンさんの目も、まんざらフシ穴じゃねえってわけさね〜(もちろん鍋の人気投票は、医食同源の原稿アップのあと!) そこで今回は、その”暖まる鍋の投票”で同じく上位にあった「もつ鍋」を取り上げてみよう。 もつ鍋は周知のように、ここ数年で人気が出てきたお鍋さんだが、もとは九州の炭坑で常食にしていたものだ。安くて旨く栄養価が高いので、肉体が資本で力仕事に励む人たちにとっちゃ何よりの食べ物だったわけさね。 文字通り、庶民の食べ物だった”もつ鍋”だが、そんなものほど安くて美味しいのが世の常だ。バブル崩壊後に、安くて旨い食事ということで、マスコミなどに取り上げられたのち、あっという間に全国区に広がっていった。普通なら、一過性の流行りで終るところ、もつ鍋くんは全国津々浦々にしっかり定着したってわけさね。 |
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| 「もつ」の正体って、いったい何だろう? | |||||||||||||||||||
| さーて、ここで一般のユーザーさんに質問だ。 いったい「もつ」ってえのは、どの動物の、どこの部位かご存知かな? 玄人衆は正解をご存知だろうが、どうか黙っていておくんなせえよ。 正解は、家畜の内臓全般を指し、特にどの動物のどこの部位かという決まりはない。 ただ内臓の中でも、レバー(肝臓)やハツ(心臓)のように血合いが多い部分は、単独の呼び名で言われることが多い。こいつらは「赤モツ」なんて呼び方があるけど、あんまり一般的じゃない。一方で胃袋や小腸、大腸などは「白モツ」と言って、こちらが「もつ」と呼ばれる部位だ(やきとりなどで、小腸の部位を「シロ」と呼ぶのはその名残なんだろうな)。 もっとも欧米や中国、韓国などでは昔から臓物を好んで食してきたのだが、肉食文化が明治以降の日本では内臓は殆ど使われてこなかった。 ”ホルモン”と”もつ”は同義語で、大阪じゃ”ほおるもん”・・・つまり捨てるもんだったから、ほおるもん→ほるもん→ホルモンになったという、まことしやかな説があるくらいだ(あっしは、この説は眉唾だと思ってるがね)。 |
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| 臓物類が捨てられていた理由には、アシが早く痛みやすいため、新鮮なものでないと使えないことがあった。加えて臭いや味にクセがあって、それを取ろうとすると手間がかかるなど、もつ類は人気のある食材ではなかったんだな。 ところがこいつらは安価で栄養価が高いという利点があり、さらには新鮮なものを使い、ひと手間かければ素晴らしく美味しい一皿に早変わりすることもわかってきた。そんなワケで大衆的な居酒屋では「煮込み」や「やきとり」などの大衆的料理の雄として大活躍してきたんだ。 「もつ鍋」はそんな智恵が絞られた居酒屋メニューの逸品。韓国に近く、昔から渡来人も多かった九州はそんなゆかりもあって、内臓を用いた肉文化に抵抗がなかったのだろう。 蛇足ながら、あっしの見立てじゃ「とんこつラーメン」は、牛の肉・骨を長時間煮込んで作る、乳白色のスープ・・・つまり韓国のソルロンタンが原型じゃねえかと思うんだが、みなさま、どう思うかい? |
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| もつ鍋は体に良いぜ! | |||||||||||||||||||
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| みなさま先刻ご承知のように、「もつ」ってえ食材は実に体に良い。中国や韓国では体の弱い部分と同じ部位の内臓を食べると治癒効果がある、なんていうくらいだ。 ライオンや虎は、基本的に倒した獲物の内臓だけを食べるし、クマもサケの腹だけを食べる。ケモノたちにとっては、そこが一番旨い部分であるばかりでなく、おそらくは臓物類がもっている体の芯から力をつける効果を、彼らは本能で知っているのかもしれない。 おそらく虎が残した動物を見た中国や朝鮮半島の人たちは、「虎があんなに強いのは、内臓を食べるからに違いない」と思ったんじゃないかな。 ただし牛の通常の肉部分と、内臓の栄養価を比べてみると、平均的に臓物類が突出しているわけではない。むしろ、レバーを除いてはタンパク質や脂質、ビタミンやミネラル類は、低い値を示しているんだ。 |
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| あっしも、こいつはちょっくら意外だったんだが、おそらくは単純に組成物だけでは判断できないところが多いのだと思う。鉄分やカルシウムにしても、人間が吸収しやすい形にしないと、いくら多く含まれていても意味がないように、内臓類は人間が吸収しやすい構造をしているんだと思う。また、栄養価が全体的に通常の肉より低いというのは、過剰な養分摂取をしない意味で良いのだと思う。 さらに言えば、人間と牛や豚の間でも、肝臓や心臓の組成物は比較的近いもので出来ているはずだ。単純に”レバー”から摂った栄養素は、肝臓のもとに多く行きやすいだろうし、”もつ”から摂った滋養は胃腸のもとに行きやすくなると思う。 ただし、人間の体ってえのは、基本的には菜食にできている。そんな意味では、「もつ鍋」のように、野菜をタップリ採れる食事は理想的だ。ニラには食用増進効果があって、ニンニクやキャベツには整腸作用などがある。また唐辛子には体を活性化させる力があるなど、もっとも寒い今の時期――「もつ鍋」こそはみなさんの健康の強い味方ってわけさね〜。 ちなみに食材仕入ドットコムさんにある「牛肉カテゴリー」をご覧になっておくんな。もつ鍋には最適のラインナップが目白押しだ。どうぞ食べてやっておくんなせえ! さてさて、時間が来やがった。 それじゃ、お客さん! 次回をお楽しみに! |
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