| 掲載日:2007年10月03日 |
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ビール、ソーセージ、ドイツ人! |
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| 前回は、和食とビールの関係についてお話したが、今回はビールの本場とも言えるドイツ料理とビールについてお話いたしやしょう。 ドイツといえば誰しもが頭に浮かぶのが、ビールとソーセージという組み合わせだが、当然ながら、どちらもドイツ人自身の発明ではない。ビールの紀元がエジプトやメソポタミアに遡るのは、以前にもお話しした通りだが、ソーセージもまた5000年前のメソポタミアにおいて、シュメール人が常食にしていた豚の詰め物といわれている。 |
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| もっともソーセージというのは、文字通り肉を腸詰めにして保存を良くしたもので、肉を常食にする民族なら、必然的に考える食べ物に違いない。フランスにはブーダン・ブランやブーダン・ノワール。イタリアにはサルシッチャ。スペイン語圏にはチョリソー。トルコのスジュク。そして中国には香腸(シェンチャン)、煙腸(イエンツアン)といった腸詰めが世界にはいひしめいている。 その中で、腸詰めを徹底的に高めてきたのがドイツ人というわけだ。ソーは古代ドイツ語で牝豚を意味し、ほろ苦い香草のセージ(sage)と合わさって生まれたのが、ソーセージというわけだ※1。 |
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| 世界中に腸詰めは数あれど、ドイツ国内だけで何と1500種類ものソーセージがあるってえんだから、こいつは呆れ返ったコンコンチキだ。こいつは何でも突き詰めて極めないと気が済まないドイツ人気質によるものだが、それだけではなく、寒冷な北ヨーロッパの風土が、バラエティ豊かなソーセージを生み出したというのが実際のようだ。 それには、次のような要因が考えられるのさ。
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ビールとソーセージの美味しい関係 |
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| 食べ物の歴史を繙いていくと、まずは人間にとって旨い不味いよりも、どうやって腹一杯になるかということが重要だったのは言うまでもない。ドイツにおけるソーセージというのも、食べ物の保存と確保という、切実な問題から発達したわけだ。 ところが一方で、お酒というのはそんな意味で言えば大変な贅沢品だ。わが国の場合でも、食べるお米を酒にして飲むわけだから、蔵元といえば地元の豪農か大金持ちと相場が決まっていたわけさ。 |
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ところがヨーロッパ人にとってビールというのは、それとはやや違った立場だったようだ。食べるための麦をお酒にするというよりは、麦をより栄養価の高い食べ物にするといった意味合いが高かったんだな。なんせ炊けばすぐ食べられるお米と違って、小麦の場合は粉に挽いてパンや麺に加工することが多い食品だ。 |
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奥が深いドイツ料理? |
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| とかくドイツ人というのは質実剛健で知られる国民性だが、それは食べ物によく表されている。昼食があっしら日本人の夕食にあたり、特に休日などは肉の煮込みや野菜、ジャガイモ、ソーセージなど、たっぷり時間をかけて食べるのだが、夕食はカルテス・エッセン(Kaltes Essen)と呼ばれる「冷たい食事」が一般的だ。 | |||||||
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| ライ麦パンにソーセージ、生ハム、チーズなど火を使わない食事がならび、家族はおのおのの木皿を出して、好きな分だけパンやソーセージを取る。食事が済めば、おのおの皿を拭いておしまいなので、主婦にとっては手間がかからないというわけだ(ビールは食後にいただくというパターンが多いらしい)。 そんな、質素に毎日同じものばかり食べていると思われがちのドイツ人だが、だからといって食べるものの種類が少ないかといえば、そんなことはない。地方によっても、季節によっても、食のバラエティは意外に広いんだ。 わりと最近、ドイツに行って驚いたのはKaDeWe(カーデーヴェー)という、ベルリンの代表的な百貨店で食べたグラタンだ。グラタンと思わず並べられているものを注文したら、マカロニの代わりにジャガイモを使っているほかは、日本のグラタンと同じ味ですこぶる旨いとくる。 思わず「この店はフレンチか?」と尋ねたところ、巨体のシェフはムッとして「ノー、ドイツ料理だ」とふたつ返事。こいつにはあっしも驚いたね〜。 |
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不思議なもので、グラタンというのは日本では冷凍で売られているほど一般的な食品なのに、本場と思われるフランスやイタリアに行っても、同じ料理に出会うことがトンとない。グラタンのベースになる、バターとクリームを使ったベシャメル・ソースの「ベシャメル」は、何でもルイ14世の料理人だったという説があるから、元はおそらくフランス料理なんだろうが、本国で似た料理を食べても、どこか日本のものと違う。 |
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