| 掲載日:2007年06月13日 |
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| モルトはビールのボディでい! | ||
| ご好評いただいてる新シリーズ、「ヒヤッとビヤっとビールだぜ!」の3回め。今回はビールの原料について、ちょっくら突っ込んでお話いたしやしょう。 前回、現在の南ドイツにあたるバイエルン王国が、16世紀初頭に「ビールは麦芽・ホップ・水のみを原料とすべし」と定めた、「ビール純粋令」を出したというお話をしたよな〜。食の歴史でも何でもそうなんだが、こういう政治や法律ってえのが味に決定的な影響を与えることがあるんだ。まあ、特に税金とお酒ってえのは切っても切り離せない関係にあるのは、お客さんがたも先刻ご承知だろう。 幸いなことに、時の君主ヴィルヘルム4世が出したおふれは、ビールにとって良い影響を与えたようだ。 |
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| ビールとはどんな飲み物か? それは麦芽・ホップ・水。それに加えてイーストという4つの原料から出来ている酒のことだ。ベルギービールのように、コリアンダーのようなスパイス、オレンジやチェリーのようなフルーツといった副原料を入れることもあるが、基本はシンプルな4つの食材から作られると考えておけば良いだろう。 中でも重要なのが、ビールのボディにあたる麦芽だ。もっと正確に言うとモルトだな。 え? ビールでもウイスキーでも、よくモルトって言うけど、いったい何だってか? そう、モルトとは発芽させた大麦などの麦芽を乾燥させたものだ。最初、大麦に水を与えると当然ながら発芽をはじめる。ほおっておくと麦が苗になって、そのうち穂になってしまうので、成長を止めるため加熱するわけだ。 麦は発芽することでビールに必要な酵素をつくるんだ。麦の中のデンプンを糖に変え、それで酒を造るって寸法よ。 それで麦芽を乾燥させる時の熱によって色の違いが出てくるってわけだ。温度が低いモルトは色が薄く、高温で焙煎されたビールは色が濃いって塩梅さ。だから色の濃いビールは特にアルコール分が高いわけでない。香ばしい匂いや苦味が強くなったりすることはあるけどな〜。 薄いものはペールモルトと呼ばれ、濃くなるごとに、カラメルモルト、チョコレートモルト、ブラックモルトと呼び方も変わってくるわけさね。 |
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| ホップを入れて、ホップ、ステップ、ジャンプでい! | ||
| ビールといえば忘れちゃならないのがホップの存在だ。ホップは以前はクワ科に分類されていたそうだが、最近ではアサ科に入れられるようになった植物だ。ツルを巻く性質があり、多年性で10mほどに成長するんだが、こいつの雌株が松かさに似た花のようなものをつける。毬花(まりはな)と呼ばれるもので、この中にルプリンと呼ばれる黄色い粒々がある。こいつがビールにあの苦味と爽快感を与えてくれるんだな〜♪ | ||
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| ホップは熱に弱いため、煮沸された麦汁の中に3回ほどに分けて入れられる。ホップには独特の苦味と香りがあるんだが、最初に入れられるものによって苦味をつけ、最後に入れるものによって香りをつけるというわけだ。 | ||
香りづけと苦味を加える以外、ホップには防腐効果がある。そんな役割を知っていたのか、ホップは紀元前のエジプトからビールに加えられていたという説もあり、いつ頃からビールの副原料にされたのかはっきりしない。7世紀のヨーロッパにはホップ園の記録があるというから、そのはるか前からビールに加えられていたのだろうが、当時からビールとの相性がわかっていたのだろう。もっともベルギービールを飲めばわかるように、現在でもホップ以外の副原料はさまざまなところで使われている。昔はホップは、さまざまな薬草やスパイスのひとつに過ぎず、ビールの主役に躍り出たのはバイエルン国王の「ビール純粋令」以降ってことさね。 ほかにもホップには、食欲増進や消化促進、寝つきを良くするなどといった、さまざまな健康効果が高いことでも知られている。 |
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| 水はビールの要でい! | ||
| 余談ながら、あっしの友人に福井は南部酒造って蔵元の杜氏がいる。「花垣」ってブランドで、抜群に旨い酒を造るトコなんだが、ここは意外と色々な味のお酒を出していて、リーズナブルなものから、香り高い大吟醸まで、ものすごいバラエティなんだ。 ところが色んな味の酒があるのに、同じだし汁やスープを使って色々な料理を出すような、そんな共通の味がする。 そこで、その杜氏さんに「それはいったい何ですか」って尋ねたところ、「ああ、そりゃ水ですね」という答えが返ってきた。こいつにゃ、あっしも膝頭たたいて納得さね。 |
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| ビールも同様、水というのはものすごく大切なもんだ。もちろんクリーンな水であるというのが大前提だが、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが適度に入っているものが望ましい。 水には、カルシウムイオンやマグネシウム−イオンの含有量が少ない軟水と、多く溶けている硬水があるんだが、どちらが向いているということもない。ペール・エールで有名なバートン・オン・トレントは、硬水だったので香り高いビールができたし、ピルスナーのピルゼンは軟水だったから爽やかな味に仕上がったという(あっしはヨーロッパの水は、みんな硬水だと思っていたが、そういうわけでもないんだな〜)。 日本酒同様、水の個性に合わせた酒造りがなされるってワケなんだろうな。 さーて、時間がきやがった。 それじゃ、お客さん! 次回をお楽しみに! |
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