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水産物 医食同源
冬将軍にゃあ、「ナベ奉行」のあったか裁きが一番でぃ! 11
掲載日:2007年04月25日
 
 バーニャ・カウダアイコンまいど、まいど、イダテンのゲンさんです!
 まったく今年は暖冬のあとに寒い春が続くという、妙ちきりんな陽気が続くもんで、食材の仕入れに難儀する毎日だ。俗に「暑さ寒さも彼岸まで」なんて言うものの、お彼岸を過ぎて1ヶ月もするのに、寒いが続くよな〜。まったく、昔の常識が通用しない時代になったもんだ。先日は阿蘇で雪が降ったとやらで、いやはや仕入屋泣かせの陽気さね。
 とはいうものの、ゴールデンウィークを前にようやく季節が緩んできた。陽気が良くないの、寒いの、ヘチロクだの言っていても仕方ねえ。
 先日、あっしはカナダに行って、中国やヨーロッパの並み居る強豪バイヤーに打ち勝って、戦利品を大量に持ち帰ってきたところだ。食材仕入ドットコムさんでは、そんなエビやサカナを取りそろえ、これからの大型連休に向け、いつでもスタンバイOKだ。
 お客さん! 注文は済ませたかい?
 これから市場と冷蔵庫の関係で、何日かお休みになるもんで・・・みなさまにはご迷惑をかけて誠に申し訳ないけど、ご注文はお早めにお願いいたしやすよ!
   
  イタリアのお鍋さん、バーニャ・カウダ
  イタリアのマップ さーて、お楽しみいただいた「冬将軍にゃあ、「ナベ奉行」のあったか裁きが一番でぃ!」も、とりあえず今回が殿(しんがり)になる。
 おっと間違えないでおくんなよ、春が来てこれから暖かい季節になろうってえのに、お鍋さんでもねえだろうから、ひとまずは終了ってことさね。まだまだ寄せ鍋だのすき焼き、ふぐちりなど、お聞かせしたい鍋ものはいっぱいあるんだ。残りの鍋は「シーズン2」ってことで、今年の冬にまた再開することになるだろうよ。
 さて、シーズン1・最終回の今回は、ちょっくら趣向を変えて西洋の鍋「バーニャ・カウダ」とやらをご紹介しよう。こいつは以前、「マンマミーア・イタリアン」でもご紹介したことがあるから、覚えてらっしゃる方もいるだろう。
 バーニャ・カウダってえのは、イタリア版チーズ・フォンデュと思っていただければ間違いない。パンの代わりに生野菜や温野菜、チーズの代わりにアンチョビーとニンニク、オリーブオイルをペースト状にしたソースを使うベジタブル・オイルフォンデュさね。
 ともかくも論より証拠で、前回のマンマミーア・イタリアンでは紹介できなかった、レシピも写真もふんだんにご用意した。
 今回はバーニャ・カウダがどんなものか、とっくりと味わっていただきやしょう。
  バーニャ・カウダレシピ1
  バーニャ・カウダレシピ2
  居酒屋メニューに「バーニャ・カウダ」は如何?
   もともとバーニャ・カウダってえのは、ピエモンテの農民たちが、作物の取り入れが終った農閑期にみんなで集まり親交を深めるために食べた料理だ。まさに「イタリアの鍋料理」って寸法で、使う野菜に決まりはない。
 今回ご紹介したレシピでは日本人の好みに合わせ、ふんだんに生クリームを加えてみたけど、バーニャ・カウダの本場ピエモンテ州では、アンチョビーとニンニク、オリーブオイルのみを使うことが多い(あっしは生クリーム入りが断然好き)。
 北イタリアはバターやラードが中心だったから※1、バーニャ・カウダのように大量のオリーブを使う料理は珍しい。こいつは、南のリグーリア州にジェノヴァのような漁港が多く、サルディニアやシチリアで獲られたオリーブやアンチョビーが運ばれてきたからなんだ。
 さらにピエモンテ州北部ではスイスと国境を接しているため、チーズフォンデュのレシピが入ってきたんだ。いわばバーニャ・カウダは、南イタリアの材料とスイスのレシピが、北イタリアで結婚して生まれた料理というわけさ。
  写真
 

 ところで、以前マンマミーア・イタリアンでご紹介した時は、まだバーニャ・カウダは一部のイタリア料理店で出されるだけだったが、最近では多くのイタ飯屋で出されるようになってきた。
 何といっても、ふんだんに野菜を使える点が、女性を中心に人気だからだろう。美容にも健康にも良い上、前菜としても主菜としても楽しめるバラエティの豊かさが、この料理の魅力ってワケだ。
 だが、あっしの知りあいから聞いた話では、バーニャ・カウダは美味しいんだが、量が少なく高い店が多いってえのが不満だそうさね。そこで、この白髪アタマからの提案だが、「季節野菜のバーニャ・カウダ」ってことで、みなさまのお店のメニューに加えては如何だろう? 
 なんといっても、この料理。原価がさほど高くないわりに、店によっては1皿1500〜2500円くらい取れる一品だ。野菜は天候で価格が左右される不安はあるが、それは食材仕入ドットコムさんの生鮮青果を使うことで安定できる。
 少し価格を安めに設定してもよし。野菜の量をタップリにするもよし。きっと、みなさんのお店の人気メニューになるだろうよ。
 ともかくも女性の喜ぶ一品、お店のメニューに加えない手はないよ。どうぞ試しておくんなせえ。

 
   
※1

最近は健康指向から、北部でもオリーブオイルに変わってきた。

   
  バーニャ・カウダ、その名の誤解って?
 
   余談ながら、バーニャ・カウダの意味だが、バーニャはピエモンテ方言でオリーブオイルをベースにしたソースのこと。カウダ※2は熱いという意味だ。
 バーニャは「風呂」という意味で、バーニャ・カウダは「熱い風呂」という意味だという人がいるが、あれは大間違いなんで人前で言わないでおくんな。何でもイタリア語で風呂は
ヴァスカ・ダ・バーニョ(vasca da bagno)と言うそうだが、バーニョだけだと「トイレ」という意味になるんだそうだ。知りあいのイタリア人も「イタリア人が”トイレ”を料理の名前に付けることはないよ。そもそも”熱い風呂”なんていうこと自体、日本人の発想だよ」と言っていた。たしかにピエモンテの農民が熱い風呂に入るかなんて、甚だ疑問さね。
 こいつはよくある、世間の大きな誤解ってヤツなんだろうな。
 さーて。次回からは、これから暖かくなる季節をひかえ、みなさまの大好きなビールと、それに合う料理とやらを特集していこう。
 ああ、困った、困った。あっしも仕事でビールをいっぱい飲まねえといけねえな〜。
 ああ、ビールがこわい! 枝豆がこわい! 
 てなワケで・・・それじゃお客さん! 次回をお楽しみに!
 
   
※2

イタリア語で「熱い」はカルド(caldo)で、これもまた、ピエモンテ方言である

   
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