| 掲載日:2006年04月19日 |
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| インドの酪農プラント | |||||||
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今回のレシピ編は前回の牛肉つながりで、インドのカッテージチーズ、パニールを使ったカレーを取り上げてみよう。インドでも日本でも、乳製品をカレーに入れるのは珍しい話じゃないが、たいていは隠し味的な脇役だ。その点、今回ご紹介する「パニール・マサラ」は主役がチーズという一品で、インドではご馳走とされる高級カレーさね。今回、レシピは殿(しんがり)にするんで、その前にちょっくらインド第一次産業の大立て者・酪農の話をいたしやしょう。 周知のようにインド人(ヒンドゥー教徒のみ)は牛肉は食べないけど、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品が大好きだ。ベジタリアンの多いこの国にとって乳製品は貴重なタンパク源だし、その扱いもなかなか見事なものがある。 実はインドの酪農は日本の酪農と縁が深い。わが国の酪農は、明治時代にインドのグジャラート州から連れて来た牛くんを、千葉で飼育したのが最初といわれている。 |
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まあ、グジャラートと聞いて殆どの方はピンと来ないだろうが、あのマハトマ・ガンジーの出身地といえば、なるほどと思われるはずだ。ガンジーさんの出身地だけあってベジタリアンが多く、そんな関係で酪農の盛んな土地柄でもあるんだな。以前、あっしも仕事の関係でグジャラート州に視察に行ったことがある(酪農は別分野だが、ちょっとして経緯でね〜)。それというのも、この州のアマンという町には、AMUL(アムル※1)と呼ばれるインド最大の酪農プラントがあるからだ。 エア・インディアや国内線の機内食でも、ちょっとしたホテルの朝食でも、必ずアムル・ブランドのバターやヨーグルトがついてくる。グジャラートのみならずインド全土に乳製品を出荷していることで知られている。 牛乳の出荷も10億もの民を持つインドらしく、プラントに牛乳を運ぶ列車が直接乗り入れしてるってえから驚きだ。工場で加熱されたミルクを50tものコンテナに詰め込み、レールからレールへと、広大なインド全土へ輸送するって寸法よ。 ここには筑波の学園都市を超える敷地と近代的な設備があり、全国から優秀な人材を集めて研究や商品開発がなされている。あっしも何泊かさせてもらって、その水準の高さと、インドって国の懐の深さに驚いた覚えがある次第さね。 |
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| カーストとミルク | |||||||
| ただ、酪農プラントがいくら近代的だからと言って、実際に乳を出すのは牛や羊であり、人件費の安いインドでは、それを絞るのをまだまだ人の手に頼っている。日本の酪農家が使っている乳搾りマシーンひとつの値段で、大勢の人間を雇えるからだ。 とはいえ、グジャラートの酪農は巨大プラントの恩恵で、豊かな村が多いのが特徴だ。国や自治体も、周辺の村を酪農のモデル地域に指定し援助していることもあって、村人たちの表情も明るい。 |
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だが、インド酪農の近代化で問題になったのは、あの有名なカースト制度だ。日本の学校教育では、上からバラモン(僧侶)、クシャトリア(武士)、バイシャ(商人)、スードラ(奴隷)の4段階くらいしか教わらないが、実際のインド社会では2000以上ものカーストに細かく分かれており、それが地域によって果てしない違うってんだから、呆れかえったコンコンチキさね。 同じ乳搾りの人間でもカーストが微妙に異なる上、村が違えば、さらに身分が変わってくる。つまり、そんなカーストの違う人間が搾ったミルクを、果たして混ぜて良いものかどうかが、村社会では大問題になるんだな。 何だバカバカしいと笑うなかれ。インド都市部のオフィスでは、同僚のカーストをお互いに知らないことも少なくないが、まだまだ農村部でカーストは絶対的なものだ。田舎では、カーストが少しでも上の人間にとって、下位のものは触れただけで穢れるという考えが、まだまだ支配的なんだよ。これは日本神道でも「浄・不浄」の考えに共通したものだが、そのもっと極端なものと言ってよいだろう。 幸いなことにアムル周辺の村は経済的な保証もあってか、カーストの問題を解消され、ミルクは混ぜても良いということになったそうだ。まあ、あっしら日本人にはわかりにくい話だがね〜。 |
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| パニール・マサラはいかがかな? | |||||||
さて、前置きが長くなったが、おしまいにパニール・マサラのレシピをご紹介しよう。 |
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| さーて、パニール・マサラは上手にできたかい? パニールのカレーは、インド料理屋に行けばどこでも食べられるが、あっしのオススメは銀座の中央通りにある「ナタラジ」というベジタリアンのお店だ。 ここはパニール以外に、小麦のタンパク質・グルテンで作ったカレーなどを売りにしているが、なかなかに美味しいもんだよ。 さーて、時間が来やがった。 それじゃ、お客さん。次回をお楽しみに! |
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