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水産物 医食同源
いいかんじー、オレンジ」ってことでカクテルなんかにいいね〜。
掲載日:2004年4月22日
 まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!
 景気はどうでえ、お客さん? 
 なーんて、去年くらいまではそう聞いても、「良い」と答えるお客さんなんて、まあ何処にもいなかったモンだ。だが、どうも今年になって『まあまあですな』とか『ボチボチでんな』なんて、ちょっくら上向いた返事がかえってくるようになった。こいつは嬉しいモンさね。
 鶏が先か、卵が先か――設備投資は伸びてきたのか、個人消費が伸びてきたのか。ともかくもあっしの見たとこ、少しは世の中に光明が差してきたように思える。
 特にスイサンドンヤ・ドットコムさんのお客さんで――ちょっくら凹んでいた旅館やホテルのみなさんは、ここに来てようやく持ち直してきたって、お見受けされる感じのする今日この頃さね。
 まあキナ臭い話の多い世の中だもんで、市場もちょっとしたことで敏感に乱高下するわけで、楽観視は禁物だが、ここは兜の緒を締め直して、商売に邁進するしかねえってコトかな。
 ところで余計な話だが、あっしの初めての著書「さかな通」は、先日も「サンデー毎日」をはじめ、たくさんの雑誌の書評に取り上げられ好評だ。なんだが、サカナ屋のゲンさんが書評に出るなんて、妙な具合になっちまったモンだが・・・ま、今後ともよろしゅうお頼み申し上げます!
   ややこしい柑橘類の分類
 

 今回の医食同源は、先日メールした「冷凍生搾りジュース」のご案内に合わせて、オレンジやグレープフルーツといった柑橘類の話をいたしやしょう。前回のアボカドに続いて果物の話だな。  
 柑橘類ってえのは世界で最も生産量の多い果実の仲間だ。
 その中でも代表的なのは、何と言ってもオレンジだろう。柑橘類の生産量が多いってのは、ひとえにオレンジ――それもオレンジジュースの生産量によるところが多いんだ。
 そんな意味で、果物の王様はドリアンでもジャックフルーツでもなく、いちばん一般的なオレンジと言えるかもしれない。
(ただオレンジは寒さに弱く、日本の冬をなかなか越せない。国内では柑橘類の王座はミカンが握っているんだが、世界の中で見れば王様は何といってもオレンジって寸法さ)。
 柑橘類ってえのは属間の交雑が可能とかで、多少離れたモノどうしでも雑種がすぐに出来ちまう。そんなワケで種類の数からいっても、そら大変なもんだ。
 一口にオレンジと言っても種類も多いんだが、そいつを大きく分けると・・・

  1. スイートオレンジ類
    甘橙(アマダイダイ)とも呼ばれ、一般的にオレンジと称される連中だ。この中でも、もっとも一般的なバレンシアオレンジ、ネーブルオレンジ、ブラッドオレンジ、無酸オレンジの4つに分けられる。
  2. サワーオレンジ類
    ビターオレンジとも言われ、日本の橙(ダイダイ)もこの部類に入れられる。
  3. マンダリンオレンジ類
    こいつは皮の色が黄橙色のマンダリンと、紅橙色のタンジェリンに分けられる。
     と、まあこの3種類に分類されるって寸法さ。
   オレンジの大航海

 

 3種類ともオレンジの原産は、紅茶で有名なインドはアッサム地方にぶち当たる。こいつはインド野生ミカンと呼ばれ、その後、東南アジアや中国、日本に渡っていったってワケさね。
 このインド野生ミカンが日本に伝わったのは、かなり古い。「古事記」や「日本書紀」に出てくる橘(タチバナ)やダイダイなんかは、おそらくインド野生ミカンが帰化したものだろう。
 ミカンに当たるのは「柑子」と呼ばれた、奈良時代に中国から伝わった種類らしい。俗に言うウンシュウミカンの温州は、中国浙江省あたりのことらしいが、現地でウンシュウミカンに当たる種類は現存していないそうだ。
 どうやら遣唐使の坊さんが、たまたま美味しかった種を持ち帰って、鹿児島の長島で蒔いたものがミカンのルーツなんじゃないか・・と言われている。
 それに比べるとオレンジは柑橘類の王様と威張ったところで、まだまだ新参者・・・といっても、そいつはとんでもない新興勢力になったわけだ。
 17世紀の大航海時代に、ポルトガルの山師が持ち帰ったものが、そのおおもとだと言われている。オレンジの果樹は地中海の温暖な気候が気に入ったんだな。
 またたく間にオレンジは地中海沿岸に広がり、その中でも代表的な品種・バレンシアオレンジも、そのひとつだったというワケさね。
 もっともこいつはスペインのバレンシアが原産というわけじゃなく、その来歴は不明だ。  もちろん地元のレストランに行くと、バレンシア地方の名産として、パエリアの付け合わせに出てくることは多いんだけどな。
 ともかくも地中海で生まれたバレンシアオレンジは、やがて19世紀頃に新大陸に渡った。
 こいつらは気候が温暖なフロリダやカリフォルニアが大いにお気に召したらしく、世界的な一大産業になったという寸法さ。
 一方、ポルトガル経由でブラジルに渡ったスイートオレンジの中に、俗にネーブルと呼ばれる種類がある。ネーブルというのは「へそ」のことで、その見た目の通り果頂部にある、おへそに似た窪みから、この名があるんだ。
 甘くて美味しいだけでなく、香りがよくて果肉が柔らかいので、生食には最高だが、苦み物質のリモノイドが多く含まれてるんで、ジュースなどには不向きだ。
 まあ絞りたての生ジュースで飲めば美味しいが、果汁製品にした時に、どうしてもリモノイドの苦みが出てきてしまうんだ。このあたりが加工品の難しいところさね。
   タンカーで運ばれるオレンジジュース
   その加工品――それもジュースとなると、甘みが強く、汁気の多いバレンシアオレンジが、果汁加工にはもっとも適しているだろう。
 玄人のみなさんの中にゃあシャカに説法かもしれないが、通常、こういったオレンジジュースなどの場合、濃縮還元という方法がとられている。
 搾汁したばかりのオレンジジュースなどを真空加熱して、水分を蒸発させて輸送し、それをまた水などで戻す方法だ。フロリダやカリフォルニア、ブラジルなどには、大規模なジュースプラントが置かれていて、こういったオレンジジュースの原液を大量に生産することが可能なのさ。
 ジュースプラントによって方法は色々あるだろうが、このやり方だと重量で約1/6、 容積で約1/7まで濃縮することができる。
 メリットとしては、何と言っても輸送コストを削減できることだ。
 なんせオレンジジュース原液ってえのは、専用のタンカーで運んでくる。容積が1/7となると、タンカー6隻分の輸送コストが浮くわけだから、馬鹿にならねえって寸法よ。
 また、酸性度が高くなり、水分活性も低くなることで、ジュースの微生物が発生しにくくなる。濃縮オレンジジュースの中じゃあ、大腸菌は生存できないそうで、国によると大腸菌群の検査は除外されているそうだ。
 また凍結がはじめる温度が約−20℃なので、−10℃で保管しても液体のままで、ポンプ運転とバルブ切替えによる移送が可能となり、操業の自動化がやりやすいんだ。
 タンカーで運ばれたジュースの原液は、オイルと同じくパイプラインで運ばれたりするケースが多いんだ。
   「冷凍生搾りジュース」はどこが違う?
   ところがどっこい!
  スイサンドンヤ・ドットコムさんの「冷凍生搾りジュース」は、そんな濃縮還元ジュースとは、ちょっくらワケが違う。
 モトとなるオレンジやグレープフルーツは、フロリダ半島の南東部、インディアンリバー地域から運んでくる。その中で新鮮なバレンシアオレンジとグレープフルーツのみを厳選し・・・何言ってやがる、コノヤロー!
 そんな、原材料に最高のモノ使うなんざあ、当たり前の話だろーよ。
 肝心なのはここからさ。
 収穫された原料を即座に工場に運び加工してから、冷凍保存をするんだよ。
 つまり濃縮還元をしてないのさ。 マグロですら最高の状態で凍結させる昨今の冷凍技術だ。当然ながら、それより冷凍適性の良いオレンジジュースやグレープフルーツジュースの冷凍なんて、お茶の子さいさい、屁の河童だよ。
 
 ここで言っておくと、日本で売られている通常の100%ジュース(おっと、本当は100%以外はジュースと呼べないんだがね)の多くが濃縮還元ジュースだ。
 輸送コストは安上がりに済むし、加工するにも重宝だが、熱を加えることによって、どうしても生の果実本来がもつ風味までが損なわれてしまう。おまけにそいつに水などを添加しているわけだから、本物の果物が持っているものから、遠ざかるのは避けられない。
 その点スイサンドンヤ・ドットコムさんの「冷凍生搾りジュース」は違うよ。なんせ生搾りのジュースをそのまんま冷凍しているんだ。こちらの輸送費や冷凍管理費も高くついちまうけど、味はバツグン! (おまけに価格だって最小限に抑えてるんだぜ)。
 この生搾りジュースを飲めば、他の100%果汁は飲めなくなってしまうほどさね。もちろん高級レストランや、ホテルやカクテルバーでも広く認められているブランドなのさ。
   真打ちはグレープフルーツといこうかい!
   そうそう、おしまいにグレープフルーツについて、ちょっくらつけ加えておこう。
 こいつは1700年代に西インド諸島のバルバロス島というところで生まれたものらしい。ブドウのように数個、房上になるんで、この名がついたんだ。
 バルバロス島に来る前は、おそらくインドにあったものなんだろうが、どういう道筋でこの島にやってきたのかは不明だ。
 ブンタンの血筋をひく雑種だそうだが、19世紀のはじめにフロリダに持ち帰った種が、カリフォルニアやテキサス、アリゾナに広まったそうなんだ。乾燥したところが合うんだろうな。生で食べても美味しいが、ジュースやカクテルにしても最高なのは、みなの衆ご存じの通りだ。
 ところでお客さんは、もちろんソルティドッグを飲んだことがあるよな?
 あのウオッカベースにグレープフルーツジュースをステアして、グラスのふちに塩をのせたカクテルさ。あれは、市販の100%果汁を使った居酒屋チェーンのものと、一流のバーで飲むものと比べると、本当に月とスッポンだよな。
 とても同じソルティドッグとは思えないほどさね。
 一流のバーテンが作る生グレープフルーツジュースは、スクイザーを回さない。苦みが出ないように皮の成分が出ないように、回さず上から押して垂れてくる果汁を使うから、雑味のない品の良い舌触りになるのさ。
 スイサンドンヤ・ドットコムさんの「冷凍生搾りジュース」を使えば、そんな一流のバーで飲めるソルティドッグが味わえるよ。お店のメニュー差別化には強力な助っ人になるぜ!
   「冷凍生搾りジュース」の健康効果はいかに?
   そうそう、肝心なことを言い忘れていたぜ。
 オレンジジュースとグレープフルーツジュースの健康効果だ。こいつが馬鹿にならねえ効能を持っているんだ。
 テレビなんぞでも言われているが、特にオレンジジュースはスポーツ選手には欠かせないアイテムだ。ご飯やお餅、パスタなどの炭水化物をとった後、オレンジジュースなどを飲むと、スタミナが抜群になるって話を聞いたことあるかい?
 これはオレンジの持つクエン酸の作用で、炭水化物の分解が緩和され、筋肉や肝臓にエネルギーの元になるグリコーゲンが蓄えられる。グリコローディングと呼ばれる方法なんだが(グリコーゲンの効能についちゃ、『ビスマルクは年間175個のカキを食べた? 』の巻を参照しておくな)、このおかげで長時間スポーツ活動ができるようになるんだよ。
 また、オレンジジュースにはカリウムという成分が含まれている。カリウムは体からナトリウムを追い出す作用があるので、単純に血圧を下げる効果があるんだ。FDA(米国食品医薬局)も公式にこの効果を認めていて、1日、コップ2杯のオレンジジュースで血圧の低下効果があると報告しているそうだ。
 またオレンジジュースには、最近話題の葉酸が多く含まれており、心臓病や癌に対しての予防効果も高いと言われているのさ。
 一方、グレープフルーツジュースも負けちゃいない。
 ビタミンCが多いのは言うまでもないが、グレープフルーツにはアルコールの分解を促進する酵素が多く含まれているんだ。
 だからソルティドッグのようなカクテルっていうのは、理にかなった飲み物ってえワケなんだな。
 さーて、今日はちょっくら趣向を変えて、あっしのお得意先のホテルでカクテルと洒落込むか。
 何? ゲンさん、ホテルでカクテルなんてガラでもないって?
 いいじゃねえか。人間、多少そんなギャップがあったってよ。
 それじゃ、次回をお楽しみにな!
   
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