ご案内所 ショップ 商品検索 ヘルプ ホーム  
水産物 医食同源
な〜んちゃって「タイ」に「あやかりタイ」ぜ!(ハマダイ・ヒメダイ・イボダイ編)
掲載日:2004年3月12日
まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!
いやあ、前々から申し上げていた、あっしイダテンのゲンさんのはじめての著書「さかな通」(まどか出版)が、このたびようやく全国書店で発売の運びとなりやした。
これでも、あっしはいちおう経営者なもんで――世間的なことから言えば、そんなに馬鹿じゃあねえつもりなんだが、正直言って、とてもとても学のある男なんかじゃねえ。
そのあっしが本を出すなんて、世の中どこで何があるのかわからねえって、実感してるとこだよな。それもこれも、ひとえにお客さまがたのおかげ・・・本当にみなさまには感謝感激雨あられでさあ!
あっしは思いついたことを、つらつら並べて喋ってるだけなんだけど・・・ライターさんが上手いことまとめてくれるモンさね。大酒飲みの絵描きさんも、今回よく描いてくれたよ。良い出来であっしは満足している。
ともかくも本に限らず、人間ってえのは一人でできることなんってえのはタカが知れてる。
仕事に関わった方々に加え、あっしがさばいたおサカナさんにも感謝の気持ちを捧げたいってなモンでえ!
ともかくも、お客さんがたには「さかな通」のプレゼントをさせていただきやしょう。コンパクトにまとめられた本だから、これからのシーズン新人教育なんぞにはもってこいのハズだぜ。
詳しくはトピックスの方を覗いておくんなせえよ!
   ハマダイは「あやかりタイ」の譜代大名
 

さて、今回は「あやかりタイ」の3回目。
みなさまご存じの通り、鯛という魚をことのほか愛でる日本人は、さまざまなサカナに鯛の名をつけてきた。それは「ご飯」というと、米以外の食事全般をも指してきたのに、やや近いかもしれない。
もっとも魚=鯛かというと、そんなことはなく、イワシやサバなど数の多い青魚では絶対に「鯛」の名はつかない。やはり「あやかりタイ」には、ちょっとした白身の高級魚にかぎる場合が多いようだ。
そんな中、全国津々浦々に見られる「あやかりタイ」の中でも、ヘダイ、キダイ、クロダイ、ニシキダイなどは、タイ科に属する由緒正しい、いわば一門に当たる連中だ。
それ以外はタイとは何の血縁関係もない、文字通りの「あやかりタイ」というのは、初回にもお話した通りだが、こうした連中もいくつかのパターンに分けられる。
一つはアコウダイやキンメダイのように、赤い体色から「タイ」の名がつけられたもの。
もう一つは、アマダイのように味わいから「タイ」の名がつけられたもの。
もうひとつが、イシダイのように横からみた姿が近いので「タイ」の名がつけられたものだ。
ハマダイはこの点、すべての条件を満たしている「あやかりタイ」のサラブレッドと呼んでも良い存在だろう。もちろんハマダイはタイとは別種で、種類から言えばフエダイ科に属するものだが、赤い魚体にその味わい、その姿。どれをとっても「タイ」の名を冠するにふさわしいサカナなんだ。(もっともサカナの連中にとっちゃ、人間が自分達をどう呼んでるかなんて知ったことじゃないがね)。
ハマダイが属するフエダイ科の魚ってのは、フエダイを筆頭にヒメダイ、アオダイ、センネンダイなど、見かけが本物のタイに近いものが多い。両顎上下の奥に臼歯がないなど、よく見れば簡単にタイ科の魚との区別はつくが、「タイ」の名がついても不思議ない魚体をしているのが特徴さ。
キンメダイやアコウダイなどが、鯛将軍の外様大名だとすれば、フエダイ科のサカナはいわば譜代大名といえるかもしれないな。

   ハマダイの味わいはタイの味

 

ハマダイは刺身にした時の味わいが、本物のタイに近いサカナだ。
今までご紹介したキンメダイもアコウダイ、イトヨリダイ、アマダイなどは、調理すると実に美味しい魚だが、みなどれも刺身に向いているとは言いがたい。
キンメダイやアコウダイは、生のままだと深海魚独特のにおいがあるし、イトヨリダイやアマダイは身が柔らか過ぎて刺身には向かない。
その点、ハマダイってえ魚は刺身にしてもタイ以上に美味しく、成長すると体長1mにも及ぶが、刺身にするにはもっと小さい5〜6kg前後のものが良いとされている。
ハマダイは魚体が鮮やかな赤に彩られており、刺身にしても切り身にしても、見かけ&味ともに本物のタイと良く似ている。ただ、血合いの部分が実物より濃い色をしているんで、そのあたりでも見分けがつくんだ。
ハマダイは別名オナガダイとも呼ばれ、尾ビレが大きく二股に分かれているのが特徴だ。赤く大きく、ピラピラした派手な尾ビレは、まさに主役級。慶事の時にはタイに匹敵する艶やかさだ。そんな見かけから伊豆七島あたりでは、ハマダイはタイとして扱われているんだな。
   スイサンドンヤ・ドットコムさんのヒメダイも旨いぜ!
  ハマダイと同じフエダイ科のサカナで美味なるものに、ヒメダイというやつがいる。
こいつもハマダイほどではないが鮮やかな赤をしており、味はタイにもハマダイにも負けない高級魚だ。南日本から西太平洋、インド洋の暖流に分布しており、身はハマダイより柔らかいが、刺身でも美味しいし、吸い物、煮付け、焼きものにしても良い。
さて、スイサンドンヤ・ドットコムさんのヒメダイは、新漁場としてベトナムのものを開拓した逸品さ。
短い漁の時間(4〜5時間)で、小船からの釣りにで原料に厳選。
大量の氷を使用して、近くの工場までベストの状態で運び込み、丁寧にフィレ加工、アルコール殺菌、蒸留水による洗い――そして水への漬けこみを徹底チェックした、信頼のブランドだ。
保存状態・衛生面を考え、また、使用時に流水解凍できるよう真空パックにしてある。 もちろんフィレ加工から凍結までの時間を最大限短縮化!
ベトナムの人は勤勉で真面目だし、こちらの指導も徹底しているから、衛生面や安全性も折り紙つきだよ。
こうやって加工されたヒメダイは、さっぱりした味わいでどんなソースにも合うのさ!
洋食のムニエル、和食の西京漬けは定版だが、煮魚、お吸い物と腕をふるっておくんなせえ。
   お土産の定番・イボダイの干物!
  さて、タイと名のつくサカナには、なぜか干物やみそ漬けにすると旨いサカナが多い。
これは、さっきも言った通り、身がやわらかく白身のサカナに「タイ」の名がつく場合が多く、そんな肉質には干物やみそ漬けといった、身を締めるレシピがよく合うということだろう。
イボダイもその例にもれず、海の近くのお土産屋さんに行くと、必ずといってよいほど干物を見かける存在だ。それも、アジの干物などの脇に、カマスのなどと一緒にさりげなく置かれている。イボダイは白身魚なのに脂がよくのっていることが特徴で、そのあたりが干物にした時に旨味につながるんだろう。
   イボダイとバターフィッシュの関係やいかに?
  もっともイボダイの干物といっても、場合によってはバターフィッシュを代用している店も
ある。バターフィッシュは日本のイボダイによく似た魚で、北米あたりの大西洋岸で多くの水揚げされる魚だ。
もっとも似ているとは言っても、イボダイはイボダイ科。バターフィッシュはマナガツオ科とちょっくら異なった種類なんだ。
バターフィッシュにはマナガツオ同様、腹ビレがないんで、見る人が見ればイボダイとは区別はつくんだがね。
もっともイボダイ自身がタイの仲間ではなく、どちらかというとナマガツオに近い種類なので、味が似ているというのも不思議ではない。もちろん、美味しいのはイボダイの方だがね。
これは、両方とも血縁関係のよく似たサカナなのに、名前が全然違うというのがややこしいところだ。サカナというのは、呼び名と種類が必ずしも同じでなく、近いものどうしも微妙にズレがあり、しかも呼び名がいくつもあるという・・・このあたりは水産商売の難しいところと言えるだろうよ。
   イボダイは美人ではないが、色気のあるサカナ?
  余談になるが、バターフィッシュは日本で「シズ」と呼ぶこともある。これがまた新米の魚屋さんを悩ませる話でもあるんだ。
シズという名は、山口や北九州あたりで呼ばれていたイボダイの別名だ。なんでもあの辺に、お静さんという丸鼻でおちょぼ口をして、体つきがコロコロした女性がいたそうだ。
それだけ聞くと、とても美人は想像できないが、多分お静さんには男を惹きつける妙な色気があったんだろうな。そういう女を好きな男は、世の中にけっこういるもんさね。
彼女は、そこの漁師たちに大層な人気だったそうで、口のわるい連中が、お静さんをイボダイに似てると言っていたのが、いつの間にかイボダイを「シズ」と呼ぶようになったなんて・・・まあ本当かウソかわからないがね。
おそらくは、その「シズ」という名が使われるようになったモンだろうが、いやはや「あやかりタイ」じゃないが、言葉や名前ってえのは、実におかしなもんだよ。
いずれにしても、イボダイを正式和名で呼ぶ地域はあるのか疑問なほど、こいつには色々な呼び名がある。
あっしら河岸の仲間じゃイボダイとは呼ばず、「エボダイ」で通しているし、関西ではイボセ、ウボセなどと呼ぶこともある。高知では失礼にもバカと呼んだり、ギチ、シュス、コタなんて中南米の部族みたいな名前もあるくらいだ。
まったくもってややこしい魚だが、味の方は全国共通の人気だな。
干物以外でも、塩焼き、煮付け、バター焼き、唐揚げなど何でも合う。唐揚げは骨まで食べられるし、特に中華の甘酢あんかけはよく合う。
イボダイってえのはイトヨリダイのような美人ではないが、妙に人気と色気のある女性に例えられるかもしれねえな。
さて、「あやかりタイ」のシリーズは今回で一区切りだ。
そろそろ、また別の新シリーズも構想中だし、そっちの方を早く聞かせ倒してえもんだ。
さーて、出版もあったことだし、スイサンドンヤ・ドットコムさんの数字も今んとこ右肩上がりで、有難てえこった! 
これからも「スイサンドンヤ・ドットコム/医食同源」と、このイダテンのゲンさんをよろしくお願いしやすぜ!
   
戻る

go top

Presented by 食材仕入ドットコム All Rights Reserved.
Copyright© 2006, Food's-Foo 推進機構All Rights Reserved.