| 掲載日:2004年2月18日 |
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| 「あやかりタイ」のは数々あれど | ||
さて、寿司のシリーズも前回で一段落した。また、あっしの新刊本「さかな通」も発売間近なもんで、今回は箸休めに加えて、ちょっとした縁起かつぎに「あやかりタイ」で行ってみよう。 |
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| 風格のキンメダイ | ||
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ご存じのようにキンメダイもタイの仲間なんかじゃない。 キンメダイ科に属する全然別の種類で、「あやかりタイ」の代表格だ。今時分2月くらいに旬を迎えるサカナだな。 こいつらに関して言えば味はもちろんのこと、慶事に用いられる時だってタイの代用なんかじゃない。その黄金色の大きな目と赤い魚体は、祝事などに実に相応しく喜ばれる風格のサカナさ。こいつは、本家・鯛に堂々と張り合える数少ない「あやかりタイ」なんだ。 水深150〜800mほどの深海に住むサカナなもんで、昔の漁師が手に負える獲物じゃなかったようだが、現在は立派な高級魚として人気があるんだ。14年以上も生きるものもあり、そのあたりも実に「目出タイ」サカナと言えるだろうよ。 ただこいつは身がやわらかく、独特の臭いがあるもんで、そのまま焼いただけであまり美味しくはない。 やはりキンメといえば醤油、砂糖、酒とみりんで少し甘辛く味付けをした煮物だな。濃い目の味付けが合うんだよ、こいつらは。ちょっとしたレシピはあっしの「サカナ通」に出てるんで、どうぞお手にとっておくんなせえ。 また、オススメは韓国風のチゲ鍋だ。ちなみに朝鮮語でチゲは鍋のことだ。 三枚におろしたキンメと大根をダシ汁に入れてコチュジャン(唐辛子味噌)とおろしニンニク、ごま油、それに豆腐や野菜で煮る。これはホントに旨い。 それから粕漬けも美味しいキンメの食べ方の一つだ。この粕漬けのレシピについては、あとでアコウダイでちょっくらお話いたしやしょう。 |
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| アコウダイはカサゴの仲間 | ||
| アコウダイも「あやかりタイ」の中で、風格のサカナに数えられる種類だろう。鮮やかな赤い色をしているので、北海道や東北地方では、結婚式などのご祝儀のサカナとして、マダイのかわりにアコウダイを喜んで用いていた。 分類的にはタイ科とはほど遠いフサカサゴ科に属し、見かけもまったく違う。ただ切り身にすると、ちょと見は、タイに近いかなって感じだな。 アコウダイは水深500m、時には1000mもの深い海に生息しており、小数の群れでいる性質を持っている。深海はえ縄や釣りで漁獲されるんだが、いきなり水圧の違うところに揚げられてくるもんで、目が飛び出て大きくなり、腹がふくれあがって釣り上がる。 群れを成して暮らしているため、多い時には20本の針に半分以上、それも15〜6匹ふくらんだアコウダイが食らい付いてくる。このようすを釣り人の間じゃ「アコウのちょうちん行列」なんて呼ぶんだが、まあ、人間ってえのはひでえことをするもんさね。 (あっしの店でもおサカナさんの供養塔を建てて、毎日拝んでいるが・・・まあ、命をいただき有り難うございってところさね。でも、それはそれとしてサカナは旨いよ!) こいつらも丁度、今の冬場に旬を迎えるサカナだ。 本来の旨味を味わいタイなら、刺身かあらいが一番。もっともアコウダイは、タイと違って刺身にする場合は鮮度の良いものに限られるがね。 刺身などにする時は少し脂っこいのでサッと湯引きする必要がある。煮立った湯にくぐらせたあとは、すぐに氷水で身を締め、辛し味噌に和えて食べると何とも旨いもんさね。あっしはワサビ醤油よりも、こっちの方が好きさ。 湯引きしない場合は、薄塩をあて冷蔵庫に2日ほどねかせた昆布締めなんてレシピもあるが、これもなかなかオツなもんだ。 昆布締めというのは不思議なレシピで――ヒラメのように淡白な白身だと、昆布が味を与える仕上りになるのに、アコウダイのように少し脂のある白身だと、余分な味が消えて旨味が引き立つんだ。こういった調理法ってえのは、実にまあよくできてるもんだよ。 |
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| アコウダイとアカウオの違い | ||
| アコウダイの一般的な食べ方は何と言っても、粕漬けや味噌漬けだろう。 これはアコウダイの持つ独特の脂っこさをやわらげると同時に、身の柔らかさを締めてくれる役割もある。 粕漬けの場合、まず酒粕を日本酒や焼酎でのばし、砂糖や塩で味付けした漬け床を半日くらい寝かせて味を馴染ませる。そいつに少し厚切りのアコウダイの切り身を3日くらい漬け込んでおけば出来上がりだ。 味噌漬けの場合も同じで、漬け床は白味噌を使うと良いだろう。 ところで、こうやって粕漬けで市販されている皮の赤い魚は、アコウダイよりアカウオ(アラスカ・メヌケ)だったりするものが多い。アカウオの粕漬けもくせがなく、なかなか旨いもんだよ。 メヌケというのは、フサカサゴ科で魚体の赤い深海魚の総称だ。水揚げする時に、水圧で目が飛び出すんで「目抜け」と呼ばれるんだが、メヌケの中にはもちろん、アコウダイも含まれる。近い種類なんだが、違うサカナってわけさね。 「あやかりタイ」からアカウオに話は飛ぶが、ちょっくら言わせておくんな。スイサンドンヤ・ドットコムさんのアカウオは旨いんだよ! 「アカウオ・セミドレス」はカナダ沖、アイスランド沖、ノルウエ−沖の船凍品を、中国で鱗、内臓、エラを取り除いたセミドレスにし、トンネルフリ−ザ−で急速凍結したもの。 エラから内臓まできれいに取り除かれてる上、切れ目が入ってないから、煮魚でも唐揚げでもそのまま使用できるって寸法さ。 「アカウオ・フィーレ」はアイスランドの海域の船凍品を厳選し、リーズナブルなイルミンガー原料を中国でフィレ加工(ハラス、カマ取り)したものだ。1尾づつバラバラに入っているから重宝だよ! プリプリとした食感とクセのない味わいはどんな料理にも合うんだぜ。 ・・・おっと! スイサンドンヤ・ドットコムさんからは、あんまり宣伝するのは下品だからホドホドにしろって言われてるんだが・・・ま、お下品なゲンさんのことだ。このくらいは許しておくんなせえ。 それじゃ次回はイトヨリダイやアマダイなど、上品な「あやかりタイ」でも取り上げることにするっかな。 それじゃ、みなさん。次回をお楽しみに! |
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