| 掲載日:2003年08月01日 |
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| イカは1年を通じて旬なネタ | ||
| さて、今回は寿司も10回め。そろそろネタがつきそうなもんだが、まだまだ聞かせ倒したいことがいっぱいというのが、寿司という食い物の底知れないところだ。 今回はイカをとりあげてみよう。スルメイカなんざあ、初夏から秋口にかけて美味しくなる旬の素材だしな。 もっともイカってえのは、以前にも取りあげた通り種類が多い上に、呼び名が色々ある水産物だ。 アオリイカは春から夏。ヤリイカは春から秋。コウイカ、モンゴウイカは秋から冬と、旬の直は種類によってさまざまな上に、今は冷凍技術が発達しているから…まあ、1年を通して美味しく食べられるネタのひとつと言えるだろうよ。 |
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| 寿司には煮イカが旨い! | ||
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イカをネタにした寿司というのは、現在は生イカを用いるのが主流になっているが……ちょっと昔まで
イカは煮物ネタだったんだよ。 |
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| 生イカは関西からやってきた | ||
もともと生イカを寿司にするってえのは、江戸前にあったネタじゃあねえ。意外に思うかもしれないが、もとは前回お話したクルマエビのオドリと一緒で、戦後になって関西からやってきた新参モンなんだ。 |
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| イカの印籠ずしをご存じかい? | ||
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それはそれとして、江戸っ子のあっしっとしては、今は少数派になっている煮イカ寿司の旨さを、ぜひともお客さんがたに味わっていただきたい。 ※ 「水戸黄門」でもおなじみ、印籠とは薬入れである。もとは朱肉と印鑑を入れていたそうだが、室町時代あたりから薬入れと変わり、江戸時代には武士の必携品として使われるようになった。 |
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| イカをイカにしてサバく | ||
| お客さん方、玄人衆にはシャカに説法かもしらんが、イカの下ごしらえについてお聞かせしよう。最近のスイサンドンヤ・ドット・コムさんは客層が広がってきたもんで、細かいことでも説明してくれって方が多いもんでな。 |
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| イカとみりんの相性やイカに? | ||
| いったん茹でて氷水に入れたイカは、胴体がまるまると張り弾力が出てくる。そいつを醤油1、砂糖をその3分1。水を少々の煮汁に入れて、転がすように煮込んでいくんだ。イカの大きさによって、煮汁の量は変わるんで、そいつは臨機応変にやっていただきてえ。 イカってえのは水分が多いから、そいつも計算に入れて煮ないと煮汁が薄くなっちまうんで、充分注意してくだせえよ。 なに? 煮物なのにみりんは使わないのかって? うーん。そいつは難しいところさね。最近の料理本なんかを見ると、イカでもなんでも、煮物には必ずみりんを使うように書いてある。 だが、実は江戸前寿司ではイカにはみりんを使わないし、カンピョウ巻きにもみりんは使わない。イカの場合、身が固くなるということ以外に、スルメイカなどが持つ独特の香りがみりんによって、打ち消されてしまうんだな。コウイカなんぞの場合はそれほど気にはならないが、まああえて使うこともないだろう。 あっしの感想だと、イカ飯なんかにみりんを使うのは、さほど問題ないと思うが、寿司の場合、みりんとイカの相性というのは、今一歩だというのが正直なところだ。 さーて、こうして仕込んだイカには握ったあとアナゴ同様煮ツメを塗る。 ほーら。食べてみい、お客さん。 …へへ。旨いってか、ありがとうよ! 前頭筆頭くらいをウロウロしている、そこいらの生イカの寿司にくらべると、この煮イカ…やっぱり大関クラスの味わいはあるだろう?
さーて。これから、スイサンドンヤ・ドット・コムさんの新システムに伴って忙しくならあな。今日も築地で寿司のひとつでもつまんで、明日からの仕事に備えるとするか。 |
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